旗が語る秋の兆し:綾部八幡神社・旗下ろし神事 [9月24日]

― 収穫を占い、奉納相撲で盛り上がる伝統の一日
佐賀県みやき町の綾部八幡神社では、毎年9月24日に「旗下ろし神事」が執り行われます。この神事は、7月に御神木へ掲げられた旗を秋分の日の翌日に降ろし、その状態から農作物の豊凶や天候を占う伝統行事です。
旗のなびき具合や文字のにじみ方などを宮司が読み取り、今年の風雨の予測や収穫の見通しを参拝者に伝えます。自然の動きに耳を傾け、暮らしに活かす知恵が今も息づいています。
そして、旗が取り付けられていた竹の枝には「商売繁盛」「家内安全」のご利益があるとされ、多くの参拝者が持ち帰り、家庭や店先に飾るそうです。神事の前後には奉納相撲が行われ、地域の若者たちによる力強い33番の取組みが披露され、祭りの熱気をさらに高めます。
屋台も並び、地元の味や賑わいを楽しむことができ、家族連れや観光客でにぎわいます。アクセスはJR長崎本線「中原駅」から徒歩約20分、西鉄バス「綾部バス停」から徒歩5分。入場は無料です。
秋の空の下、旗を見つめ、太鼓の音に包まれるひととき。綾部八幡神社の旗下ろし神事は、地域の季節と心を映す大切な行事です。